福井市剣道連盟
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はじめに
公益財団法人全日本剣道連盟(以下「全剣連」)は、新型コロナウイルス感染症に対応するため令和 2 年 6 月 4 日に「対人稽古再開に関する感染予防ガイドライン」を制定し、その後、状況に応じて改定した「対人稽古に関する感染予防ガイドライン」(以下「全剣連ガイドライン」)を公表し、遵守をお願いして参りました。
新型コロナウイルス感染症は、全く終息したわけではありませんが、日本政府も、令和5年5月8日から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけを2類から5類に引き下げるなど、収束の方向には向かいつつあります。 しかしながら剣道の稽古は飛沫を発するので、今後もこのガイドラインに沿って行われるようお願いいたします。
また、各組織・団体にあっては、全剣連ガイドラインを参考に、地域における感染状況、会員構成(年齢や性別)、稽古場所、天候等の特性に応じた組織・団体ごとのガイドライン作成に取り組んでください。
ガイドライン
1. 稽古参加について
・基礎疾患のある者はあらかじめ主治医の了解を得ること。
・基礎疾患のある者とは、「糖尿病、心不全、慢性閉塞性肺疾患 (COPD)、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている者など」をいう。
・新型コロナウイルス感染症ワクチン接種について 本ワクチン接種により発症率、重症化率も低減するため、接種を奨励する。
・以下の条件に該当する者は稽古に参加しない。
① 体調がよくない場合
② 発熱、咳、咽頭痛などの症状がある場合
③ 症状がなくても感染している場合があるので、体調が普段と異なる時は、稽古への参加を慎重に判断すること
④ 同居家族や身近な知人に感染が疑われる者がいる場合
⑤ 過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該在住者との濃厚接触がある場合
・所属団体以外の者が稽古に参加する場合、あるいは他団体と合同稽古をする場合、責任者は、外部の者等に、検温、手指
消毒、連絡先の確認その他当団体の規則の遵守を徹底させるとともに、稽古人数増加により密にならないよう指導する。
(留意事項)高齢者の稽古 高齢者は、新型コロナウイルス感染症に感染した場合、一気に重症化しやすく、また、死亡率も 高い。したがって、65 歳以上の場合は、稽古の実施について若年層以上に慎重な判断を行うものとする。
2. 稽古を始める前に
① 稽古前に検温を行い、発熱がある場合は稽古しない。
② 発熱がなくても、咳、咽頭痛がある場合も稽古しない。
③ 稽古前に、手洗い、アルコールによる手指の除菌を行う。
④ 稽古の都度、道場(稽古場)で記帳(氏名、連絡先等)を行う。
⑤ 更衣室を使用する場合は密集を避け、また徹底的な換気を行う。
⑥ 床の湿式清掃もしくはモップ掛けを行う。 その他にも共用のものについても、除菌を行う。
⑦ 高齢者はワクチン二回接種をしてから稽古に参加することが勧められる。また、ワクチン接種後は、1週間以上安静の上参加することが望ましい。
3. 稽古環境について
① 通風・換気に十分に注意すること(マイクロ飛沫は通風・換気により吹き飛ばすことができる)。このためには、道場の窓、扉は開けた状況で工業用
送風機を使用すること。エアコンを使用する場合も、これらの対応をすること。
② 工業用送風機を用いる場合には、上方または下方に角度を付けて送風し、空気が室内全体に拡散するように工夫すること。
また、通風・換気がしっかり出来ているかを知るために、CO2 モニターを使用すること。
4. 稽古に当たって
① 準備体操、素振り等は、原則一列となって同じ方向を向き、向かい合わない。やむなく向かい合う場合、又は 2 列以上になる場合は、およそ 1m
の距離を取る。
② 鍔競り合いとなった場合は、積極的に技を出すか、積極的に解消するように努力する(引き技時の発声は認める)。
③ 感染のリスクを低めるため、稽古時間の工夫をする。
④ 稽古を行う者は、飛沫の飛散防止等のため、面マスクもしくは、口の部分を覆うシールドを着用する。 全剣連はシールドの飛沫防止能力について
再度科学的調査を実施し、シールドは多くの種類が販売されているが、全剣連の行った調査によれば、大きな飛沫(5 μm 以上)については
各シールドとも一定の効果があった。しかし、小さな飛沫(0.5μm 以上)については各シールド間で飛沫防止能力に差があり、シールドの形状
によっては、ほとんど防止 能力がないものもあった。ただし、全剣連の調査では、シールドの下部の隙間をスポンジ状のもので塞ぐと、飛沫
飛散の防止に大きな効果を得ることができたので参考にされたい。
【参考】
5μm 以上の飛沫は、その多くが 1.5~2 メートルの距離で落下しますが、より小さなものは空気中を漂いオミクロン株 の感染原因になります。
このため全剣連は、5種類のシールドについて、大きな飛沫(5μm 以上)と小さな飛沫(0.5μm以上)に対し各々どの程度の飛散防止能力が
あるかを調査しました。結果は以下の通りです。
・大きな飛沫(5μm以上)14%~89%の飛沫防止
・小さな飛沫(0.5μm 以上)マイナス 30%~47%の飛沫防止
・スポンジ装着 小さな飛沫 68%、大きな飛沫 95%を防止
⑤ 熱中症の発症に気をつける。
については、この全剣連ホームページを参照されたい。 なお、この面マスク・シールドの使用は、新型コロナウイルス感染症が収束するまでの
暫定的な措置である。
5. 稽古の後に
1)稽古終了後、先生や先輩等へ礼を行う際は、1m の間隔をあける。
2)稽古終了後は、面マスクをビニール袋に入れて持ち帰り、洗浄、除菌を行う。剣道着・袴・手拭いも都度ビニール袋に入れて持ち帰り、洗濯や除菌を
行うことが望ましい。
3)稽古後、剣道具(特に面、小手)、使用済みのシールドの除菌を行う。
4)稽古後も、洗顔、手洗い、うがい、アルコールによる手指の除菌を行う。
6. 感染が判明した場合
稽古の参加者が新型コロナウイルス感染症を発症した場合、速やかに所属団体責任者に報告する。
その後、責任者は 全剣連ホームページから
「剣道における新型コ ロナウ
イルス感染症報告 フォ